この記事は、以下のような人に向けた記事となっています。
「どう考えてもあの人が悪いのに、なんで私が謝らないといけないの…?」
「謝罪の一言があるだけでこっちの気持ちは全然違うのに…」
「こっちが我慢してるのに、向こうは悪びれもしないの意味不明」
謝れない人は、自己愛や羞恥心、責任転嫁などの心理的特性を持っている。
謝罪の欠如は、職場の信頼関係とあなたのメンタルに深刻な悪影響を及ぼす。
相手の心理傾向に応じて、立場別に有効な接し方・セリフ・対応策が存在する。
「謝らない人の心理」に興味はありませんか?
職場で何か問題が起きたとき、「あの人、一言も謝らなかったな…」とモヤモヤした経験はありませんか?



実はその背景には、プライド、羞恥心、性格傾向など、さまざまな心理が関係しています。
謝れない人の行動に悩んでいるあなたへ。
この記事では、謝らない人の心理を5つに分けてわかりやすく解説しつつ、上司・同僚・部下それぞれの立場別に使える実践的な対処法を紹介しています。
心理学や信頼性のある研究をもとに、明日から使える会話例や伝え方も掲載します。



「なぜあの人は謝らないのか?」の答えと、「じゃあどうすればいいのか?」をセットで知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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はじめに
職場に「絶対に謝らない人」って、困りますよね。
自分に非があっても決して「ごめん」と言わない上司や同僚に振り回されて、ストレスが溜まっている方も多いでしょう。



実は、謝れない人にはそれなりの心理的理由があります。
そして、そういう人とうまく付き合うための対処法も存在します。
本記事では、ブラック企業やメンタルがすり減る環境で苦しむ方々に向けて、「謝れない上司・同僚」にどう対応すべきかを、心理学的な根拠や具体例を交えながら解説します。
謝れない人の心理と特徴
まずは「謝れない人」がなぜ謝らないのか、その心理的背景を理解しましょう。



理由を知ることで、相手の行動を客観的に捉えられるようになり、自分の心の負担も軽減できます。
自尊心・プライドの肥大化
謝ることは自分のミスを認めることです。
プライドが高すぎる人や自己愛傾向(ナルシシズム)の強い人は、謝罪=敗北と感じてしまいがちです。
研究でも、自己愛が強い人ほど他者への共感や罪悪感が低く、その結果として過ちを犯しても謝罪しにくいことが示されていますjournals.sagepub.com。
例えば「Why Narcissists Are Unwilling to Apologize: The Role of Empathy and Guilt」|PubMedという論文では、ナルシシスト(自己愛傾向の強い人)は被害者への共感が乏しく罪悪感も感じにくいため、謝罪の必要性を感じづらいと報告されています。



このタイプは「自分は正しい」「非を認めたら負け」という信念を持っていることが多く、部下や周囲に対しても威圧的になりがちです。
自己防衛の心理
一方で、必ずしも高いプライドからではなく「自分を守りたい」心理で謝れない人もいます。
ミスを認めて謝る行為は、自分の評価を下げたり叱責を受けたりするリスクを伴います。
そのため、謝罪が自分の自尊心や評価を脅かすと感じる人は、防衛本能から謝罪を避けようとしますpubmed.ncbi.nlm.nih.gov。
実際、「Self-protection predicts lower willingness to apologize」|PubMedという研究では、謝罪しない背景に自己イメージを守ろうとする動機があることが示唆されていますpubmed.ncbi.nlm.nih.gov。
つまり、「自分に落ち度があると認めたくない」「問題から目を逸らしたい」といった気持ちが強いのです。



このタイプは責任転嫁や言い訳でその場を切り抜けようとする傾向も見られます。
文化・立場による固定観念
特に職場の上下関係では、「上司たるもの部下に頭を下げるべきでない」といった古い固定観念が影響する場合もあります。
日本の企業文化でも、年功序列やメンツを重んじるあまり、立場が上の人ほど謝りたがらないケースがあります。
これは「上司が謝ったら権威が落ちる」と考えているからかもしれません。
また逆に、部下の側も「ミスを謝ると叱責が倍増する」「評価に響く」と感じて謝罪を躊躇することがあります。



要は、組織内の心理的安全性が低いと、誰も自分の非を認めたがらなくなるのです。
認知のゆがみ・スキル不足
単に自分の非に気づいていない、あるいは謝るタイミングや方法がわからないというケースもあります。
「自分は悪くない」「悪いのは環境や他人だ」と本気で思い込んでいる人や、謝りたい気持ちはあってもタイミングを逸してさらに言い出しにくくなっている人もいます。



また、幼少期に適切な謝罪の経験を積んでいないために、どう謝罪すれば許してもらえるのか分からないというスキル不足の場合もあります。
謝らない人による周囲への影響
謝罪がないままでは、職場の人間関係に様々な悪影響が生じます。



被害を受けた側(謝ってほしい側)はモヤモヤが残り、不満や怒りが蓄積されるでしょう。
心理学の研究では、誠実な謝罪は対人関係の修復に非常に有効だとされていますpmc.ncbi.nlm.nih.gov。
例えば、「The road to forgiveness: a meta-analytic synthesis of its situational and dispositional correlates」|PubMedというメタ分析研究では、謝罪が被害者の許しを引き出す最も強力な要因の一つであることが示されていますpmc.ncbi.nlm.nih.gov。



逆に言えば、謝罪がないと許しや和解の機会も遠のき、職場の空気はギスギスし続けます。
信頼関係の崩壊
謝罪しない人と接すると、



「この人は自分のことしか考えていないのでは?」
という疑念が生まれます。
ミスしても開き直られると、次第にその人への信頼は薄れていきます。
特に上司が謝らない場合、部下は「理不尽だ」「ついていけない」と感じ、上司への尊敬やモチベーションが下がるでしょう。
同僚間でも、片方が決して謝らないと分かるとチームワークにひびが入ります。



最悪の場合、報連相(報告・連絡・相談)が滞り、ミスの隠蔽や責任のなすり付け合いといった悪循環に陥ることもあります。
ストレスとメンタルヘルスへの影響
謝罪がないことで受け手のフラストレーションは溜まり続けます。



「なぜ自分ばかり我慢しなきゃいけないのか」
「ちゃんと認めてほしい」
という気持ちを抑え込むのは精神的負担です。
ブラック企業のような環境では特に、常に誰かの尻拭いをさせられて謝ってももらえないという状況が続き、燃え尽きやうつ状態に繋がりかねません。



謝罪がないことによる怒りや悲しみを感じ続けるのは、メンタルに大きなストレスです。
では、こうした「謝らない人」と向き合うには具体的にどうすれば良いのでしょうか?
以下では、あなたの立場ごと(部下・同僚・上司)に合わせた対処法を提案します。



それぞれ心理学的な視点に基づいたアプローチと、実際に使えるフレーズ例も紹介します。
立場別:謝らない上司・同僚・部下への対処法
ここでは立場別の謝らない上司・同僚・部下への対処法について、下記の内容で触れます。
部下の立場から:謝らない上司に対処する
自分が部下の立場で、上司が決して謝らないタイプの場合です。
上司がミスを認めなかったり、部下に責任転嫁してくるような場面は本当に辛いですよね。



権力差があるため対応も難しいですが、以下のポイントを踏まえて対処しましょう。
①問題解決にフォーカスし、責任追及は二の次に
上司が明らかにミスをしているのに謝らない場合でも、その場で無理に非を認めさせようとしない方が得策です。



感情的に「謝ってください!」と迫るのは逆効果で、関係が悪化する恐れがあります。
代わりに、起こった事実と今後の対策に話題をシフトするよう心がけましょう。



「今回の問題について、次はどう改善すべきでしょうか。私も協力しますので一緒に考えさせてください」
といった具合に、未来志向の提案をするのです。
こうすることで、上司のプライドを刺激せずにミスを共有し、建設的に解決策を議論できます。



上司も「この部下は責めてこないな」と安心すれば、態度が和らぐ可能性があります。
②間接的に気付きを促すコミュニケーション
ダイレクトに謝罪要求はしなくても、上司自身に振り返りを促す質問を投げかけるテクニックがありますdiamond.jp。
例えば上司がミスを誤魔化そうとしている場合に、



「ところで〇〇課長、本当はあのときどうしたかったんですか?」
と冷静に尋ねてみる方法ですdiamond.jp。
これはビジネス書でも紹介された手法で、相手に自己分析させる質問です。
一度立ち止まって考えさせることで、結果的に上司自身が非を認めるきっかけになるかもしれません。
「本当はこうしたかった」と上司が話し始めればしめたもの。



その延長で「あの時はうまく判断できず悪かった」など、ポロッと本音(半ば謝罪)を引き出せる可能性があります。
③自分の気持ちを上手に伝える
上司相手に言いにくいかもしれませんが、理不尽さを感じた場合は冷静に自分の気持ちを伝えることも大切です。



ポイントは決して攻撃的にならず、「私は~と感じました」というアイメッセージで伝えること。
例えば、上司に叱責されたが実は上司自身のミスだったような場合、後日落ち着いたタイミングで



「先日の件ですが、正直少し戸惑ってしまいました。私は○○課長にちゃんと報告したつもりだったので…」
と切り出してみます。
「戸惑った」という自分の感情を伝えることで、上司に罪悪感を喚起する効果があります。



ポイントはあくまで冷静に丁寧な言葉遣いを保つこと。
相手を責める口調にならないよう注意しましょう。
上司が少しでも



「悪かったかな」
と思えば儲けものですし、仮に直接の謝罪がなくても自分のモヤモヤを言葉にすることで心の負担が軽減されます。
④割り切りとサポートの活用
どうしても謝らない上司は世の中に存在します。



「この人はそういう人なんだ」
と割り切って考えるのも一つの自己防衛です。
上司の人格を変えることは難しいので、期待値を下げて「謝ってもらうこと」を求めないようにすると楽になります。
その上で、自分のストレスを溜めすぎない工夫をしましょう。
同僚や先輩に相談して愚痴を聞いてもらったり、社内の信頼できる人事担当者やメンターに状況を共有したりするのも有効です。



「実は課長にこういう対応をされて困っています」
と話すことで、第三者の客観的なアドバイスやサポートを得られるかもしれません。
また、自分のプライベートでストレス発散をすることも大切です。
筋トレなど体を動かす習慣はメンタルヘルスに良い影響を与えます。



仕事の理不尽は仕事外でリセットするくらいの意識で、自分をケアしてください。
同僚同士:謝らない同僚に対処する
同じ立場の同僚が謝らないタイプの場合です。
フラットな関係とはいえ、毎日顔を合わせる同僚だとあまり波風も立てたくないもの。
とはいえ、こちらばかり我慢するのも不公平ですよね。
同僚間のトラブルはお互い対等なぶん、上司相手よりも率直に話し合える可能性があります。



以下の方法を試してみましょう。
①まずは冷静な話し合いを試みる
同僚がミスをしてこちらに迷惑がかかったのに謝ってこない場合、直接コミュニケーションで解決を図る価値はあります。
タイミングを見計らい、落ち着いた口調で切り出してみましょう。



「実は先週のプロジェクトで○○さんの作業が遅れた件、私もちょっと大変だったんだ。もし何か困っていることがあったら教えてほしい」
といった具合に、相手を責めるより心配するトーンで話し始めると相手も身構えにくくなります。
「大変だった」と自分の状況も伝えつつ、相手の事情にも理解を示すことで、相手から謝罪や説明を引き出しやすくする雰囲気を作ります。
相手が「ごめん、実は…」と話し始めたら、しめたものです。



その後は「次からはお互い早めに相談しようね」と建設的に締めくくりましょう。
②謝罪より事実確認・再発防止を優先
どうしても謝ってくれない同僚には、上司の場合と同じく謝罪そのものを目的にしない方が賢明です。



それより、事実関係の確認と再発防止策の共有にフォーカスしましょう。
例えば同僚がミスを隠していたせいで自分にしわ寄せがきた場合、



「今回〇〇が起きてこう対処したけど、今後同じことが起きないように共有しておこう」
と提案します。
ドライに「起きた事→対処→今後の対策」を整理して話すことで、相手に暗にミスを認めさせる効果もあります。
相手が「そうだね、今回は僕の確認ミスだった」などと言えばしめたものです。



仮に何も言わなくても、こちらから対策を示すことで「次は頼むよ」というメッセージを伝えられます。
③周囲の協力を得る
それでも改善しない場合、チーム全体の問題として捉えることも必要です。
一人の同僚との関係に留めず、信頼できる別の同僚や先輩に相談してみましょう。



「実は△△さんが毎回ミスを指摘しても謝らなくて困ってるんだ」
と話すと、客観的なアドバイスをくれたり、一緒にその人に注意してくれたりするかもしれません。



ただし、陰口や悪口にならないよう注意が必要です。
あくまで建設的な相談として、「どうしたら分かってもらえるだろう?」というスタンスで相談しましょう。
場合によっては上司にチームの問題として報告し、公式に対処してもらうのも最後の手段です。



同僚個人を告げ口するというより、「業務上の課題」として上司に共有するイメージです。
④自分のスタンスを明確に伝える
同僚には比較的率直に自分の意思を伝えやすい関係です。
何度も続くようなら、きっぱりと自分のスタンスを示すことも検討しましょう。



「私はお互いミスをしたらフォローし合うのがチームだと思っている。でも全く謝ってもらえないと正直しんどい」
といった本音を伝えてみるのです。



ただし感情的な喧嘩腰はNGです。あくまで冷静に、「私はこう感じているよ」と伝えます。
相手がそれでも改めないなら、



「この人はそういう人だ」
と割り切りつつ、自分が損害を被らないよう自己防衛することも大切です。
例えばメールやチャットでやり取りを記録に残しておく、仕事の範囲を明確に線引きしておくなど、再度トラブルになっても自分の正当性を証明できる準備をしておきましょう。



後で「聞いてない」「知らない」と言われないようにするためですね。
上司の立場から:謝らない部下に対処する
あなたが上司や先輩の立場で、部下や後輩が自分のミスを認めず謝らない場合です。
このケースでは、相手は目下の人間ですから注意や指導をする立場にあります。
ただし、頭ごなしに叱って委縮させては逆効果。



部下がなぜ謝れないのか背景を考えつつ、責任感を育てる方向で対処することが重要です。
①責めるのではなく学びの機会に変える
部下がミスをしても謝らないとき、上司としてはイラっとするかもしれません。



しかしグッとこらえて、その場を責める時間ではなく「学びの時間」にする意識を持ちましょう。
例えば部下が言い訳ばかりしているときには、



「今回はうまくいかなかったけれど、次はどうすればいいと思う?」
と問いかけてみます。
答えづらそうなら、一緒に原因と改善策を整理しましょう。
「ここは君のミスだけど、こっちは私の指示が足りなかったね」と上司自身も巻き込んで原因分析をすると、部下も防御的な姿勢を崩しやすくなります。
ポイントは、ミスを糾弾する場にしないことですpubmed.ncbi.nlm.nih.gov。
自己防衛的な人は責められるとよりガードを固くするので、まず防御を解いてあげるイメージです。



そうすれば部下も心に余裕が生まれ、「すみません、次は気をつけます」と素直に言えるかもしれません。
②心理的安全性の確保
部下が謝れない背景に、実は職場の心理的安全性の低さがある場合も多いです。
過去に謝ったらひどく怒られた経験がある、ミスを認めると評価が下がると信じている、といった環境では誰だって謝りたがらなくなります。
上司として、ミスを報告・共有しやすい雰囲気作りを心がけましょう。



「誰にでもミスはある」
「大切なのは次に活かすことだ」
と普段から言葉にして伝えたり、実際に自分自身が部下に謝る姿を見せるのも効果的です。
たとえば上司であるあなたがミスしたときに「ごめん、私のミスでした」と素直に言えば、部下も「あ、謝っても大丈夫なんだ」と感じます。
上司が率先して謝罪できる職場は、部下も安心して謝罪や報告ができる職場になります。
これはGoogleの社内研究でも、心理的安全性の高いチームほどパフォーマンスが良いと示唆されています(プロジェクト・アリストテレス)。



部下が謝らないと嘆く前に、まずは上司である自分が安心して謝罪・相談できる土壌を作れているか振り返ってみましょう。
③期待と責任を明確に伝える
部下が自分の非を認めないときは、改めてその部下に期待している役割や責任を明確にすることも必要です。
例えば、



「君は〇〇のプロジェクトリーダーなんだから、自分のミスに気づいたらちゃんと報告してほしい。君が言いにくいときは私もフォローするから」
というように、責任を果たすことへの期待とサポートの約束をセットで伝えます。
人は信頼されるとその信頼に応えようとするものです。



「このくらいで謝らなくてもいいか」
と思っていた部下も、



「上司がそこまで自分に任せてくれているのなら、ちゃんとしなきゃ」
と感じるかもしれません。
ただし伝え方は押し付けにならないよう、「~して当然」ではなく「~してくれると助かる」「期待している」というポジティブな表現を使いましょう。



「ちゃんと謝れ!」では反発されますが、「頼むぞ、期待してる」というニュアンスなら前向きに受け取ってもらいやすいです。
④個別フォローと必要な指導
周囲の前で謝罪を要求すると部下のプライドを大きく傷つけかねません。
注意やフィードバックはできるだけ個別で行うようにしましょう。
1対1で落ち着いて話す場を設け、



「実は最近、ミスしてもあまりリアクションしないけど何か困ってない?」
と優しく聞き出すのも手です。



意外な本音(実はどう謝っていいか分からない、失敗続きで自信喪失している等)が聞けるかもしれません。
その上で、必要に応じて謝罪や報告の仕方を指導することも上司の役割です。



「もしミスに気づいたらすぐ教えてほしい。早めに対応すれば大事にならないし、報告してもらえれば怒ったりしないよ」
と伝え、具体的な行動指針を示します。



部下にとっては「報告すれば大丈夫なんだ」という安心感につながり、結果的に素直に謝罪・報告できるようになるでしょう。
おわりに:自分を守ることも忘れずに
「謝れない人」と日々接するのは、相手が誰であれ精神的に消耗するものです。
本記事で述べたような対処法を試みても、すぐには状況が変わらないかもしれません。



大切なのは、あなた自身が追い詰められすぎないことです。
もし上司があまりにも理不尽で改善の見込みがなく、自分の心や体に限界を感じるなら、しかるべき機関に相談したり転職を検討したりすることも決して甘えではありません。
あなたの人生と健康が何より大切です。
『筋トレして退職しろ。』という言葉のとおり、極端な環境では心身の筋力をつけて新天地を目指すのも一つの勇気ある選択です。
最後に、どんな場面でも自分の軸をしっかり持つことを忘れないでください。
謝らない人に振り回されないよう、「自分は自分」と割り切る強さも必要です。
その上で、今回紹介した心理学に基づくアプローチや実践例が、少しでも皆さんの職場ストレスを減らし、健全なコミュニケーションを取り戻す助けになれば幸いです。



自分を大切に、そしてできれば周囲とも気持ちよく働ける環境を目指して、無理せず対処していきましょう。
よくある質問
- なぜあの人は絶対に謝らないのでしょうか?
-
謝らない人は、自己愛や羞恥心、責任転嫁などの心理的特性を持っていることが多いです。
特に職場では、自分の非を認めることで評価が下がるのを恐れ、謝罪を避ける傾向があります。これは、自己防衛の一環として無意識に行われることもあります。相手の行動の背景を理解することで、冷静に対応する手助けとなります。 - 謝らない上司にどう対応すれば良いですか?
-
上司が謝らない場合、直接的な対決は避け、事実を淡々と伝えることが効果的です。
例えば、「先日の件ですが、私の理解では〜と認識しています。ご確認いただけますか?」といった形で、相手に考える余地を与える表現が有効です。感情的にならず、冷静な態度を保つことが重要です。 - 同僚がミスを認めず、謝らない場合の対処法は?
-
同僚が謝らない場合、感情的にならず、事実を共有することが大切です。
「この部分で問題が発生しました。今後のために一緒に確認しませんか?」と提案することで、責任の所在を明確にしつつ、協力的な姿勢を示すことができます。 - 謝らない人との関係でストレスを感じています。どうすれば良いですか?
-
ストレスを感じたら、自分の感情を整理し、必要に応じて距離を取ることが大切です。
職場であれば、信頼できる上司や人事に相談するのも一つの方法です。また、プライベートでは、無理に関係を続ける必要はありません。自分の心の健康を最優先に考えましょう。 - 謝らない人に謝罪を促す方法はありますか?
-
直接的に謝罪を求めるのではなく、相手に気づきを与えるアプローチが有効です。
例えば、「この件で少しモヤモヤしています。どう感じていますか?」と尋ねることで、相手に自らの行動を振り返らせるきっかけを作ることができます。 - 謝らない人に対して、自分が謝るべきですか?
-
自分に非がない場合、無理に謝る必要はありません。
ただし、関係を円滑に保つために、「不快な思いをさせてしまったかもしれません」といった形で、自分の感情を伝えることは有効です。相手の反応を見ながら、適切な距離感を保ちましょう。 - 謝らない人と関わることで、自分の自信がなくなってきました。どうすれば良いですか?
-
自分の価値を再確認し、自己肯定感を高めることが重要です。
日々の小さな成功体験を積み重ねることで、自信を取り戻すことができます。また、信頼できる人に話を聞いてもらうことで、客観的な視点を得ることも有効です。 - 謝らない人に対して、どのようにフィードバックを伝えれば良いですか?
-
具体的な事実に基づいて、冷静にフィードバックを伝えることが大切です。
「この部分で問題が発生しました。今後のために一緒に確認しませんか?」といった形で、協力的な姿勢を示すことで、相手も受け入れやすくなります。 - 謝らない人との関係を改善するために、どのようなコミュニケーションが効果的ですか?
-
相手の立場や感情を尊重しつつ、自分の気持ちを正直に伝えることが効果的です。
「私はこのように感じました」といった形で、自分の感情を主語にして伝えることで、相手も防衛的になりにくくなります。 - 謝らない人との関係を続けるべきか、距離を置くべきか迷っています。
-
自分の心の健康を最優先に考え、必要であれば距離を置くことも選択肢の一つです。
関係を続けることでストレスが増す場合、自分を守るために距離を取ることは決して悪いことではありません。信頼できる人に相談しながら、最善の選択をしましょう。 - 謝らない人に「感情的に」なってしまいそうなとき、どう自分を落ち着かせればいいですか?
-
感情的になる前に「目的」を思い出すことで、冷静さを取り戻せます。
「自分はこの人に何を求めているのか?」「本当に謝罪が必要か?」と問い直すことで、自分の行動にブレーキをかけられます。深呼吸や一時離脱も有効です。目的は“勝つ”ことではなく“問題を減らす”ことだと再認識しましょう。 - 謝らない上司が、自分の手柄を横取りするのですが、どう対応すべきですか?
-
証拠を残しつつ、信頼できる第三者に逐次共有しておくのが安全策です。
業務報告はメールやチャットで残し、自分の貢献を可視化しましょう。あくまで冷静に、「業務履歴の確認」「再発防止のための記録」として蓄積しておくと、後にトラブルが起きた際に有効です。 - 謝らない人が被害者ぶるときはどう対応すればいいですか?
-
事実と感情を切り分け、「誰が被害者か」を議論しないのが得策です。
このタイプは共感を引き出して責任逃れを狙うことがあります。対応の基本は「感情は尊重、行動は事実確認」。たとえば「そのときは不安だったのですね」と言いつつ、「その結果どうなったか」は冷静に整理しましょう。 - 謝らない人がこちらを悪者扱いしてきたら、どう反応すればよいですか?
-
レッテルに対して反応せず、あくまで“事実”にフォーカスするのが安全です。
「誤解があったかもしれませんが、私が行ったのは◯◯です」と冷静に伝え、感情的なバトルに乗らない姿勢を貫きましょう。防衛線を張るより、無効化していくほうが長期的には有効です。 - 謝らない相手に限界を感じたら、辞めてもいいですか?
-
あなたが限界を感じているなら、それは十分に“辞めていい理由”です。
謝らない人との継続的な関係でメンタルを消耗している場合、自分の健康を守るための退職は逃げではなく「戦略的撤退」です。退職代行や転職エージェントを活用するのも立派な選択肢です。 - 謝らない人は変わりますか?変えられますか?
-
基本的には“変わりません”。変えるのはもっと難しいです。
変化は本人の内発的動機がない限り起きにくく、周囲ができるのはせいぜい「気づきを促す」ことまで。執着するより、自分の感情を守る方にリソースを割いた方が生産的です。 - 「謝ったら死ぬ病気」な人の育ちや家庭環境には原因がありますか?
-
一定の傾向として、「謝ったら損をする」文化で育った可能性はあります。
家庭内で謝罪が攻撃材料にされていた、謝っても無視されていた、などの背景があると、謝罪に対する強い嫌悪感や恐怖を持っていることがあります。ただしこれは“理解の材料”であり、“許すべき理由”ではありません。 - 謝らない人に注意すると、逆ギレされます。どう回避すれば?
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“直接注意”より“質問形式”や“観察報告”が安全です。
たとえば「この対応で少し混乱がありましたが、どうすればよかったと思いますか?」と相手に考えさせることで、こちらの意図を伝えることができます。「あなたが悪い」と決めつけると逆ギレを誘発します。 - 謝らない人をチームに置いておくと、どんな影響がありますか?
-
謝らない人がいるだけで、心理的安全性は下がり、チーム全体の生産性が低下します。
ミスの報告が遅れたり、誰も責任を取りたがらなくなったりと、負の連鎖が起きやすくなります。Googleの「心理的安全性が高いチームは成果も高い」とする研究でも、謝罪や意見表明がしやすい空気の重要性が示されています。 - 謝らない人に社内評価で勝つにはどうすればいいですか?
-
“人柄評価”ではなく、“成果と記録”で勝負しましょう。
感情で戦っても消耗戦になるだけです。出勤状況、数値目標、成果物などを着実に記録・提出し、第三者が見ても公平に判断できる材料を積み上げることが最も有効です。ログはあなたの味方になります。 - 謝らない人を見て「自分もそうならないか心配」です。何を意識すれば良いですか?
-
「人のせいにしていないか」を日常的に自己点検する習慣が大切です。
反省が自己否定に直結する人は謝りにくくなります。「ミスは行動の一部であって、人格否定ではない」と認識できる人は、自然に謝れるようになります。成長視点を持ち、内省力を高めましょう。 - 謝らない人と毎日顔を合わせないといけません。会話で地雷を踏まないコツはありますか?
-
「評価・感情・皮肉」を含まない、観察ベースの言い回しが安全です。
例:「今朝の会議、〇〇の件は保留になりましたね」のように、感想を挟まず事実だけ述べるのが基本。相手のプライドを刺激せず、関係悪化を防げます。沈黙より“低刺激な発話”を意識すると関係が安定します。 - 謝らない人がこちらの失敗にはすぐキレてきます。理不尽すぎてつらいです。
-
“謝らない人ほど他人には厳しい”という傾向は研究でも裏付けられています。
これは「自分は完璧」という認知バイアスからくる行動であり、あなたの人格を否定しているわけではありません。過剰に受け止めず、「この人は一貫性がない」と割り切って距離を保ちましょう。 - 謝らない人が上司に気に入られていて、何を言ってもムダな空気です。対処法は?
-
「影響力のある人」に話すより、「記録」で事実を残す方が長期的に効きます。
上司がその人に甘いなら、無理に是正しようとせず、淡々と出来事を文書で記録・保存しましょう。上司が変わったタイミングや評価の見直し時に、その記録があなたを守る盾になります。 - 謝らない人が謝った“フリ”をしてきます。見抜く方法はありますか?
-
本物の謝罪には「責任の明示」「改善の意思」が伴います。
「ご迷惑をおかけしました(でも私は悪くない)」のような“責任回避型”謝罪は要注意。改善策や具体的行動が伴わない場合は「ポーズ」と割り切り、相手に過剰な期待を抱かないようにしましょう。 - 謝らない人と話していると、自分が悪い気がしてきます。どうすれば?
-
それは“ガスライティング的影響”の可能性もあります。自分の感覚を信じてOKです。
謝らない人は言い訳や論点のすり替えが上手なことが多く、話しているうちにこちらが「自分が悪いのか?」と混乱することがあります。疑問を感じたら、信頼できる第三者に相談し、認知のバランスを保ちましょう。 - 謝らない人をフォローするように周囲から求められたら、どう対処すればいい?
-
“協力”と“甘やかし”の境界を明確にしましょう。
あなたが常にその人の尻ぬぐいをしていると、周囲もそれを当然と認識します。「できる範囲は対応しますが、今後のために本人から説明してもらった方が良いかと」と提案することで、責任の所在を明確にできます。 - 謝らない人のせいでチームが崩壊しかけています。自分にできることは?
-
「人」に働きかけるより、「構造」に働きかける方が効果的です。
たとえばミス報告の仕組みを匿名制にする、報告を文書ベースにするなど、“誰が”より“どうやって”の改善がカギです。謝らない個人を変えられなくても、仕組みでリスクは減らせます。 - 謝らない人の言動を録音・記録しておくのはやりすぎですか?
-
記録は自己防衛の一環であり、モラルを守っていれば問題ありません。
ただし私的な録音は法的にグレーな面もあるため、業務連絡や議事録、メールの文面など**「公式記録として認められるもの」に重点を置くのが安全です。** 無理に対立するより、静かに備えましょう。 - 謝らない人とどうしても関わる必要がある場合、最低限守るべき心構えは?
-
「期待しすぎず、冷静に、責任の境界を明確に」が鉄則です。
相手に謝罪や共感を求めすぎると、反応のなさに傷つきやすくなります。事実と感情を切り分け、感情をぶつけずに自分の責任領域を守る。これが“自分をすり減らさずにやり過ごす技術”です。
その他の質問はこちらから:
主な引用元・参考文献
おすすめ記事リンク(他サイト様)
海外サイト
- How To Deal With Someone Who Won’t Forgive You: 6 No Nonsense Tips
- When People Are Mean and Refuse to Admit It or Apologize
- What to do when someone won’t apologize: 11 effective tips
- When and Why Should I Apologize?
- Why Apology Is So Difficult for Some People | Psychology Today
国内サイト
- 「謝らない人」の心理とは? 困った「謝らない人」の特徴や対策法も紹介 | Oggi.jp
- 「自分のミスを認められない人に欠けているもの」幸せに生きるヒントはそこにあった!| mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!
- 「ごめんなさい」が言えない心理 – カウンセリングサービス心理学講座
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- 謝らない人の特徴14選。仕事などで関わる謝れない人への対処法とは?
- 謝れない人の心理や特徴。謝らせる対処法はある?【心理学】|「マイナビウーマン」
- なぜ謝らない?「謝らない人」の心理や職場で困ったときの対処法
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